クラシック

ライブ・コンサート

横浜18区コンサート

あなたの街であなたの時間に、18区コンサート。

 横浜18区コンサートは、2016年の「横浜音祭り」から生まれました。すべての街のすべての人に音楽を届けたいという思いで、横浜18区のホールにショパンのノクターン18曲を1曲ずつ届けることから始まったこの企画も、回を重ねるごとに内容が充実し、今では平日の午後のひとときを彩る楽しみとして、横浜市民の生活に定着しつつあるのではないでしょうか。                  
 それぞれの街、それぞれのホールによって、音楽の感じ方はまったく変わります。港、海、船、高層ビル、畑、森林、丘、里山、坂、工場、住宅、路地…、実に多様な風景がある横浜。自分の街で聴くもよし、ちょっと足を伸ばして隣の街で聴くもよし、その土地の空気感とともにコンサートをお楽しみいただければ幸いです。
 今年の18区コンサートは6月からシリーズ前期が始まり、〈横浜音祭り2022〉期間中のシリーズ後期は、様々な編成による室内楽を届けます。
 毛利文香さんと田原綾子さんは、エール弦楽四重奏団を組む気心の知れたコンビ。モーツァルトの心の深淵を映し出すヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲を、横浜発のアンサンブル、ハマのJACKと共演します。
 大江馨さんは、端正な表現の内に時折見せるデモーニッシュな音色が魅力です。壮大なスケールを持つチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が、東京フィルの弦楽五重奏との共演でどのようなサウンドに変貌するのか興味は尽きません。
 河村尚子さんは、作品への深い解釈に裏打ちされた精緻な演奏で、どの曲にも新しい発見を感じさせてくれます。読響の名手たちとの共演によるシューマンのピアノ協奏曲は、シューマンの妻でピアニストのクララが家庭演奏会で弾いている情景を思い浮かべてみるのも良いでしょう。
 19世紀後半のフランスの作曲家ショーソンのヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲「コンセール」。編成としては六重奏ですが、ヴァイオリンとピアノが独奏楽器として華やかに活躍するコンチェルト(コンセール)のスタイルで書かれています。同曲を、毛利文香さん、大関万結さん、大江馨さん、三者三様のヴァイオリンで聴き比べるのはいかがでしょう。ピアノは注目度上昇中の小林海都さん、弦楽四重奏は神奈川フィルのメンバー。これは3公演とも聴き逃せません。
 そして、ヴァイオリン山根一仁さんとピアノ阪田知樹さんは、横浜みなとみらいホールの人気シリーズ「Just Composed」の委嘱作品として話題を集めた稲森安太己作曲の「Motus intervallorum」と、プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第2番というエッジの効いたプログラム。山根さんの楽曲への緻密な分析と透徹した美意識、阪田さんの強靭な美音と超絶技巧が丁々発止の対話を繰り広げることでしょう。
 ヴァイオリン石田泰尚さんとピアノ津田裕也さんは、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲演奏会等により深い信頼関係で結ばれたデュオ。今回は、ブラームスのヴァイオリンソナタ全3曲とF.A.Eソナタ、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ2番、6番、7番という、石田ファンもクラシックファンも垂涎の正統派ドイツ音楽プログラム。ロックをばりばり弾きまくる石田組長のもう一つの顔をお楽しみください。
 横浜みなとみらいホールのプロデューサー(2021-2023)を務めるカウンターテナー藤木大地さんは、成田達輝さん、小林美樹さん、川本嘉子さん、中木健二さん、松本和将さん、今望みうる最高のクインテットとともに、昨年リリースされた藤木さんのアルバム「いのちのうた」に収められた曲などを披露します。コロナ禍、戦争、災害、人間の命の大切さが問われているこの時代にこそ、藤木さんの唯一無二の歌声を届けたいと思います。
 そしてシリーズを締めくくるのは、横浜が誇る精鋭たちのアンサンブル、横浜シンフォニエッタ。室内楽の愉悦にあふれる2つの傑作、モーツァルトのクラリネット五重奏曲とシューマンのピアノ五重奏曲をご堪能ください。
 横浜ゆかりのトップアーティストたちが、あなたの街にやってきます。
 
横浜音祭り2022ディレクター  新井鷗子

公演詳細

会場
各区文化施設
主催
横浜アーツフェスティバル実行委員会 横浜みなとみらいホール(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

出演者情報

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各区文化施設

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